マセラティギブリっていったいどんな車?
現在のマセラティギブリは高級4ドアセダンですが
マセラティでは歴史のある車名で、現在のモデルは
3世代目です。
初代は、2ドアの高級スーパーカーとして、
2世代目はパーソナル感漂う大人のイタリアンクーペ
としてそれぞれ作られていました。
今回はちょっとマセラティギブリの歴史を開設したいと
思います。
ギブリ(Ghibli)とはどういう意味でしょう?
マセラティは、昔は自社の車の社名を決めるときに法則が
あって地中海の風の名前を車名ににしていたのですが、
ギブリとは
リビアの高地から地中海に吹き込む埃を含んだ熱風
の名前らしいですね。
ちなみに、日本の有名なアニメ製作会社の
スタジオジブリのジブリはこの風のギブリから
命名したらしいですよ。
マセラティギブリ初代(1966年~1973年)
初代はイタリアの高級GTカーとして作られ当時の
フェラーリ・デイトナ、ランボルギーニ・ミウラあたりが
ライバルで、排気量は5000CC近くのV8エンジンで
330馬力を誇り、最高速度時速265kmをマークしました。
カロッツェリア・ギアのデザインによる直線的で
龍でいなデザインは、当時まだ珍しかった、リトラクタブル
ヘッドライトを備え、ロングノーズ、ショートデッキ
の未来的なイタリアンクーペでした。
少数のオープンモデルのスパイダーも作られました。
当時から高級GTカーとしてのポジションを確立
していたギブリは、ライバルたちに無い
オートマチックミッションのモデルも用意されていた
あたり、マセラティらしいといえます。
2代目ギブリ(1992年~1997年)
2代目ギブリは、初代のギブリとはうって変って
現代的な直線基調の2ドアクーペになりました。
トランク部分はお尻の高いハイデッキデザイン。
フロントノーズの端正なデザインは、大人っぽく
色気のあふれる顔つきで、このシンプルな中にも
アグレッシブな獰猛さを内包したデザインを担当したのは、
あのランボルギーニ・カウンタックのデザイナー
としても有名なガンディーニだったという話です。
2代目のギブリはそのシンプルなエクステリアデザイン
とは対照的な大変華やかで、ゴージャスなインテリア
を備えていて、ありとあらゆるところが革で覆われていて
革以外にアルカンターラとウッドの織り成す内装は
それはそれはゴージャスな車ででした。
この車は私も何度か運転した事がありますが、ドアを
開けた瞬間からレザーの甘い匂いがして、それは
それはなんというか、獣のような香りのする車で色っぽい
というかむしろエロい感じさえする車でした。
ひとたび走らせれば獰猛なツインターボのエンジンは
120キロ位からの速度でも下手したらお尻を振ってしまう
ようなとてつもなく獰猛で、野獣のようなひやひや感の
有る車だったことを覚えています。
でも、この渋い感じの外観からは感じられないところが
またいいんですよねぇ…
あ~カッコいい。
3代目ギブリ(2013年~)
2013年また、暫く時をおいてギブリの名が復活しました
今回のギブリは今までと違った、スポーティーな高級セダン
としてデビューしました。
ちょうどマセラティ・クワトロポルテの弟分のような
ポジションですが、今までのマセラティよりもさらに
顧客層を広げるべく、戦略的な価格設定
それから、エンジンはマセラティ初のディーゼル
エンジンも用意されています。
これは、環境問題、燃費問題も考慮したうえ、今までの
マセラティがあまり販売されてこなかった地域や、
購買されなかった客層に車が販売を拡大する狙いが
あると言えます。
事実、この3世代目のギブリは中国の上海モーターショー
でデビューし、現在、マセラティの中国での販売は
大変好調ですから、狙いは間違っていないと
言えるでしょう。